魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
天然ヒラメからのウイルス分離
高野 良子森 広一郎西澤 豊彦有元 操室賀 清邦
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 36 巻 3 号 p. 153-160

詳細
抄録

 天然ヒラメから魚類病原ウイルスの分離を試みた。1999年および2000年に日本沿岸域9ヶ所で採捕したヒラメ, 合計274尾のうち8ヶ所111尾(40.5%)からアクアビルナウイルスが分離され, 2ヶ所18尾(6.6%)から VHSV が分離された。なお, アクアビルナウイルスの代表分離株は YTAV と同定された。ビルナウイルス4株をヒラメ幼魚(8.7g)に筋肉内接種したが(10 3.0-10 7.6TCID50/尾), いずれの株にも病原性は認められなかった。一方, VHSV は10 2.0TCID50/尾の接種量でもヒラメ幼魚(24.8g)に高い病原性(累積死亡率60%)を示した。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top