2002 年 37 巻 2 号 p. 53-57
Edwardsiella tarda 41株の鉄獲得能を検討した。 鉄吸収に関与すると思われる外膜タンパクの産生には違いは認められなかったが, 鉄制限下での増殖性により供試菌株を二つのグループに分けることが出来た。 シデロフォア産生をバイオアッセイおよび改変 CAS アッセイで調べたところ, 鉄制限下で増殖した菌株にのみシデロフォアの強い産生が確認され, 病原性株は全てこのグループに含まれた。 シデロフォアの産生が低下した変異株ではウナギに対する病原性も低下した。 シデロフォア産生性は E.tardaの病原性に必須であると考えられる。