魚病研究
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台湾におけるコイヘルペスウイルスの検出
Chien TuMing-Chia WengJong-Rong ShiauShih-Yuh Lin
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2004 年 39 巻 2 号 p. 109-110

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抄録
 2002年12月に台湾北部でニシキゴイ2才魚に病気が発生し, 14日間で90%が死亡した。病魚は鰓の膨化以外に外部症状は認められず, 病理組織学的には鰓上皮が肥厚しており, 好酸性顆粒細胞が観察され, 二次鰓弁は癒着していた。電顕により直径平均112nmの正二十面体の粒子が確認され, コイヘルペスウイルス(KHV)特異的PCRによる増幅産物の塩基配列は報告されているKHVのそれと99%一致した。以上より, ウイルスの分離は成功しなかったが, この病気はKHV病であると判断された。これは台湾におけるKHV病の初めての報告である。
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© 日本魚病学会
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