多くの海産魚に寄生するN.girellaeの産卵, 卵の孵化および孵化幼生の遊泳に与える塩分濃度(8,17,24,27,34ppt)の影響をin vitroで検討した。成虫の産卵数は塩分濃度8-17pptの方が34ppt(100%海水)よりも有意に低い値を示した。また, 卵の孵化率および孵化幼生の遊泳活性は8,17ppt以下の低塩分海水は本虫の繁殖, 孵化幼生の遊泳を抑制することが明らかとなり, 飼育水として低塩分海水を恒常的に使用することは本虫寄生の軽減に有効であることが示唆された。
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