魚病研究
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養殖アマゴの腎臓から観察された胞子虫について―I
窪田 三朗鎌田 淡紅郎
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1972 年 6 巻 2 号 p. 105-108

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抄録

 1) アマゴの腎臓の糸球体から尿細管にかけて特異な巨核巨細胞が観察され,そこには細胞内寄生をするHaplosporidiaの1種が観察された。本種はSporozoon tincaeと類似点もあるが全く異種である。生活史などに不明点があるので属種の決定をするに至らなかった。2) 宿主細胞の巨大化は粘液様小球の増大に原因する。その原形質中には繊毛を備えた尿細管腔が残存している。3)巨核の形態をリンホシスティス症と比較し,類似点を指摘した。

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© 日本魚病学会
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