家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
解説
RET遺伝学的検査の保険収載
内野 眞也 塚谷 延枝首藤渡邊 陽子脇屋 滋子伊藤 亜希子
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 16 巻 2 号 p. 50-52

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抄録
遺伝性甲状腺髄様癌は多発性内分泌腫瘍症(multiple endocrine neoplasia; MEN)2型の一部分症であり,その原因遺伝子は染色体10q11.2に存在するRETがん遺伝子である.MEN2の98%以上にRET遺伝子の生殖細胞系列変異が証明される.すべての髄様癌に対して,遺伝性と散発性の鑑別にRET遺伝学的検査が有用である.また遺伝性の場合はRET変異の部位により,臨床病型(MEN2A,MEN2B,FMTC ; familial medullary thyroid carcinoma)と強く関連がみられる.本遺伝学的検査は長く研究として行われてきたが,2008年より一部の施設で先進医療として実施されることとなり,2016年4月に,家族性腫瘍の遺伝学的検査としてはじめてRB遺伝学的検査とともに保険収載された.
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© 2016 The Japanese Society for Familial Tumors
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