家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
短報
ゲノム網羅的関連解析による疾患感受性遺伝子の探索
口羽 文佐伯 宣久坂本 裕美吉田 輝彦
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ジャーナル オープンアクセス

2009 年 9 巻 2 号 p. 78-81

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抄録
罹患率が比較的高い疾患の多くは複数の遺伝素因,非遺伝要因,また,それらの複雑な組合せが原因であることが知られている.個々の遺伝子の寄与は比較的小さいため,明らかなメンデル型遺伝形式を示す疾患とは異なり,連鎖解析によるアプローチでは遺伝素因の解明は困難であった.このような疾患に対しては,ゲノム網羅的関連解析(GWAS)がより強力な手段になることが示されており,近年,多くのGWAS が行われている.本稿では我々が行った胃がん感受性遺伝子探索のためのGWAS を紹介する.この研究の結果,diffuse 型胃がんの新規感受性遺伝子としてPSCA 遺伝子を同定した.
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© 2009 The Japanese Society for Familial Tumors
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