農作業研究
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ストレプトマイシンの濃度と処理時期の違いがブドウ‘藤稔’の果房特性に及ぼす影響
石川 一憲馬場 正藤澤 弘幸関 達哉
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2009 年 44 巻 1 号 p. 35-40

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抄録
本研究では,ブドウ‘藤稔’のSM低濃度処理が無核粒率や果房特性に及ぼす影響について検討した.
1)早期にSMを単独で行う処理では,100ppmSMが,200ppmと同様に果粒をほぼ完全に無核化した.100ppmSMで処理した果房の果粒や穂軸は,慣行で処理される200ppmよりも大きく,重い傾向がうかがえた.果皮色や果汁の糖度には違いはなかったが,酸度は100ppmSM処理で低下する傾向がうかがえた.
2)開花期にSMとGAを混合した処理では,満開日100ppmSM処理で果粒が大きく,穂軸などの軸生長を高める傾向にあったが,無核率が劣った.しかし,満開3日前の200ppmSM処理では無核率が高く,果色や果汁の糖度,酸度を高める傾向がうかがえた.
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© 2009 日本農作業学会
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