目的:新潟県の介護保険施設勤務の介護4職種(看護師,准看護師,介護福祉士,介護士)の入所者に対する口腔健康管理(口腔ケア・サービス)による全身状態改善に関する体験に着目し,質的解析法を用いて口腔健康管理の質の改善に資する情報を得ることを本研究の目的とした。
方法:実体験の自由記載をKH Coderを用いて解析した。質問票回収者数1,548人(51.6%)のうち自由記載回答者は244人(16.1%)であった。自由記載の品詞分類に基づき,26項目,223語からなるコーディング・ルールを定め,共起ネットワーク分析などを行った。
結果:本解析結果から,介護4職種との関連では口腔健康管理と身体状況変化の観察点と経験の差異が示された。すなわち,看護師と准看護師が肺炎・呼吸障害に,看護師と介護福祉士が栄養・摂食に,介護福祉士と介護士が歯科的な口腔部位にそれぞれ関心・意識が高いことを示した。
結論:本調査から介護4職種間で口腔健康管理に関する観察の視点が異なることが考えられた。この観察の視点の違いの影響については今後の研究が必要である。