老年歯科医学
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調査報告
新たに医療保険に導入された口腔機能低下症の検査・管理の実施状況
―第2報:2020年6月発表のデータについて―
佐藤 裕二北川 昇七田 俊晴畑中 幸子内田 淑喜
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2020 年 35 巻 3 号 p. 230-232

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抄録

 目的:2020年6月に,2019年6月(医療保険導入後1年2カ月)の社会医療診療行為別統計が公表されたので,これを前報の2018年6月の実施状況と比較することで,最新の口腔機能低下症の検査・管理の実態を明らかにすることを目的とした。

 対象と方法:2019年6月および2020年6月に発表された社会医療診療行為別統計により,2018年6月(医療保険導入後2カ月)および2019年6月(医療保険導入後1年2カ月)の口腔機能低下症の検査・管理の実施状況を調査した。

 結果:医療保険導入1年2カ月後には,咀嚼能力検査は前年の統計に比較して約5倍,舌圧検査は約2倍,口腔機能管理加算は約4倍となったが,咬合圧検査はほとんど変化がなかった。

 考察:普及したとはいえ,初診患者の1%以下の検査実施率であり,これは,まだまだ普及の途上であるといえる。

 結論:検査・管理は普及してきているものの,さらに普及させる必要性が示唆された。

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© 2020 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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