日本消化器がん検診学会雑誌
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症例報告
経鼻内視鏡検査により発見され, 内視鏡的切除術を施行し得た早期食道腺癌の1例
伊藤 高広中西 攝子吉川 公彦大石 元
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2008 年 46 巻 2 号 p. 247-252

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抄録

症例は60歳代, 男性。主訴:胸焼け。既往歴・家族歴:特記事項なし。現病歴:糖尿病コントロール目的で近医通院中, 胸焼けを主訴に経鼻内視鏡検査が施行された。ECJ2時方向に不整形発赤調びらん性病変を認め, 視診上GERD(LA-B)を疑ったが, 生検で高分化型管状腺癌と診断された。PPI投与4週後, 発赤部は微細な血管増生像をみるも, 著明に縮小し, 大部分が健常な扁平上皮に覆われていたが, 同部の生検で再度高分化型管状腺癌の診断が得られ, 当院へ紹介となった。PPI投与終了4週後, 病変部は初回と同様の大きさに復し, 白色調のびらん状上皮と微細血管の増生を示す発赤部が混在していた。EMR-C法で切除し, 長径7mm大の高分化型管状腺癌(pT1a-MM, INFa, ly0, v0, Cur A)と診断された。本例は受容性の高い経鼻内視鏡によるスクリーニングで発見し得た早期食道腺癌であり, GERDを背景に病変の消長をみたが, EMRで治療が可能であった。

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© 2008 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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