論文ID: 20005
大阪市における対策型胃内視鏡検診の検討を行う大阪市胃内視鏡検診運営会議が2016年3月に設置された。高水準消毒液による洗浄消毒は必須,抗血栓薬服用中の者は検診対象外,鎮静剤の使用は原則禁止と決定した。内視鏡撮影記録は40枚程度の撮影を実施し,ダブルチェックは,施設内での運用のみとした。診療,検診にかかわらず,胃内視鏡検査の経験が1,000件以上あり現在も概ね年間100件以上の胃内視鏡検査を実施している医師は内視鏡検査医やダブルチェック医としている。現在は,検査医やダブルチェック医の研修に力を入れており,良好な画質の網羅性の高い撮影を検査医に促すと共に,偽陰性症例の提示を研修会の中心としている。今後は,胃炎の京都分類の教育を含むピロリ感染診断や萎縮性胃炎評価を研修会の中心とする予定である。