抄録
大腸がん検診のカバー率の高い地区と, それと地域特性をマッチさせて, 対照地区を選んで, 両地区の大腸がん死亡率の推移を比較し, 地域における大腸がん検診の効果を疫学的に評価する。大腸がん検診の高率実施の全地区平均で, 大腸がん死亡率の低下がみられ, 対照の全地区平均では, 大腸がん死亡率の上昇がみられた。特に30%以上を高率実施地区とした場合では, 全年齢, 40-69歳とも高率実施地区と対照地区の間に大腸がん死亡率の変化率に有意差がみられた。これらの結果は, 大腸がん検診がある程度有効に働いていることを示唆しているのではないかと考えられた。