2000 年 38 巻 2 号 p. 154-162
平成5年5月より横浜鶴ヶ峰病院では画像情報をすべてディジタル化し, 集団検診にはモニターを利用したCRT診断を実施している。しかし, CRを利用する内に様々な問題点が浮上した。それは, 搬送系の問題であり効率化の問題である。横浜鶴ヶ峰病院規模の検診数ではさほど問題とはならないが, 検診数が多くなれば致命的な欠点となり得る。そこで, CRシステムの問題点を解決し, さらなる効率化を目指し岡崎市医師会公衆衛生センターにDRを利用した集団検診のディジタルシステム及びネットワークシステムを構築した。このシステムは一日100人を超える検査数を順調にこなしており, 現在の技術水準では最も理想的なシステムである。しかし胸部撮影は未だCRを利用しており, 画像情報を人の手を介してネットワーク上へ送っている。そこでさらに, 今後登場するであろうX線平面検出器について考察した。また, X線平面検出器を利用した理想のネットワークシステムについても考察した。