抄録
職域における腹部超音波 (US) 検診の精度管理を目的として, パソコンを用いてUS情報システムを自主開発し, その有用性について検討した。逐年受診者が多数のため, 有所見の経年変化を観察し, 要精検例を絞り込むことが精検受診率, 検診受診率の向上に重要と考えられた。そこで, 検診時に過去のUS所見や逐年検診成績を参照できるようにUS情報システムを設計した。US情報システム使用前に比べ, 使用後からは要精検率は低下し, 精検受診率, 検診受診率は向上した。悪性腫瘍発見率, 特異度, 陽性反応的中度ともに向上した。US情報システムにより診断精度が向上したことが示された。
さらに, すでに診断が定まっている良性疾患について, 術者がリアルタイムのUS画像を用いて経年変化の説明を行った。この方式が受診者の検診に対する信頼感を高め, 各受診率の向上に寄与したと思われる。
US情報システムは精度管理に有用と思われた。