抄録
2001年1月10日より8月31日までに日本大学医学部附属総合検診センターを受診した1011名 (平均年齢50.6±9.55歳, 男性701名, 女性310名) を対象とし, ペプシノゲン (PG) 法と抗Helicobacter pylori (Hp) 抗体測定の同時併用による胃癌検診の有用性と問題点を検討した。抗Hp抗体測定は尿中抗Hp抗体測定法 (イムノクロマト法) で行ない, ELISA法による尿中抗Hp抗体測定法および血清抗Hp抗体価測定法 (HM-CAP法) との一致率も良好で, 人間ドックにおいて有用な検査法であった。PG法および尿中抗Hp抗体とも陽性例において2例の胃癌が発見されたが, PG法および尿中抗Hp抗体とも陰性の517例には胃癌は認められなかった。胃癌検診においてPG法および抗Hp抗体測定の同時併用により胃癌の高危険群を設定するには年齢や地域性などを検討する必要があるが, 胃癌の低危険群の設定は可能であると思われた。