日本消化器集団検診学会雑誌
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さいたま市大宮地区における胃がん個別検診
中野 真渕上 在弥井上 幸万蓮見 直彦鈴木 佑典野中 達也須田 健夫松沢 良和三吉 博田畑 育男三好 和夫松本 雅彦渡辺 英之増田 治仁臼倉 潔
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2004 年 42 巻 2 号 p. 169-176

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抄録

さいたま市大宮地区 (旧大宮市) では平成8年度より胃がん個別検診を開始し, 平成13年度までに 192例の胃がんを発見し, がん発見率は0.30%であった。読影は, 全例に一次読影と二次読影を実施し, そのどちらで要精検となっても精査を行うという独自の方法をとっている。今回この方式によって要精査になった症例を, A群 (一次, 二次読影とも異常指摘), B群 (一次で異常指摘, 二次読影正常), C群 (一次正常, 二次読影異常指摘) の3群に分けて, それぞれの発見胃がんについて検討した。各群の発見胃がん数 (全発見がんに対する割合), 早期がん比率はA群123例 (64.1%), 52.8%, B群24 例 (12.5%), 87.5%, C群45例 (23.4%), 64.4%であった、また要精検率は初年度は23.8%と高値だったが, 6年後には16.7%に減少している。
B群は要精検率の減少に大きな影響を及ぼすため, 十分な検討が必要である。

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