抄録
第42回消化器集団検診学会大会の会長を務めさせていただき, その任務の重大さを痛感いたしました。DDW-Japanに合同参加するにあたり, 会長講演につきましては, 消化器病領域全体に共通するテーマを選択することを心がけました。内容は, がん検診の基本は診断学であり, 日々の診療の積み重ねが大きな実績を生み, 検診の必要性を検証できること, それには, 攻めの医療より支えの医療すなわち癒しの医療が大切であること, 女性医師が今後, 消化器病領域でどのような医療ができるか, などについて, 私の所属する横浜市立市民病院がん検診センターの20余年にわたる歴史と成績を中心に女性医師として歩んできた足跡と私見を述べさせていただきました。
今後の当学会の発展を願って, がん診療の一環として「検診」がいかに重要であるかを, 関連学会に参加した医師たちに, 少しでも理解していただけたら幸いです。