日本消化器集団検診学会雑誌
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血清ペプシノゲン法陰性かつHelicobacter pylori抗体陽性胃癌の臨床病理学的検討
安田 貢北村 晋志仁木 美也子林 亨山ノ井 昭坂下 修村田 昌彦鹿児島 彰井上 博之鳥巣 隆資竹内 義員
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キーワード: ペプシノゲン陰性, 胃癌
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2005 年 43 巻 3 号 p. 325-331

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抄録
今回われわれは, ペプシノゲン (PG) 法陰性かつHelicobacter pylori (HP) 陽性胃癌 (PG (-) HP (+) 群) の臨床病理学的特徴を組織型別にPG (+) 群と比較検討した。その結果,(1) 胃癌226例のうち, PG (-) HP (+) 群が29.6%, PG (+) 群が63.3%を占めた。PG (-) HP (+) 群で未分化型, PG (+) 群で分化型が多く, 早期癌はPG (-) HP (+) 群に多かったが, 全て有意差はなかった。(2) PG (-) HP (+) 群はPG (+) 群より若年であり, 女性に未分化型が多い傾向にあった。部位ではPG (+) 群の分化型はL領域に, PG (-) HP (+) 群ではM領域に多い傾向にあった。(3) EMR適応となる2cm以下の分化型M癌の割合は, PG (+) 群の21.7%に対して, PG (-) HP (+) 群では29.9%と多く, PG (+) 群と比較して, M領域優位, 陥凹型が大多数, tub2症例が高率であり, 未分化型に近い性質を有するものと推測された。以上より, PG (-) HP (+) 群における早期胃癌発見は有意義と思われ, そのためにはPG実測値併用も考慮した胃癌危険対象の絞り込みと, 内視鏡検診への誘導が必要と考えられた。
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© 日本消化器がん検診学会
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