日本遺伝子診療学会誌
Online ISSN : 2759-6060
総説
遺伝性腫瘍における遺伝学的検査の現状と課題
小田 いつき中村 朱美池川 敦子仲間 美奈田村 和朗西郷 和真
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 3 巻 1 号 p. 51-57

詳細
抄録

遺伝性腫瘍の診断には、従来の単一遺伝子疾患に対する遺伝学的検査に加え、この数年で、マルチ遺伝子パネル検査(MGPT)が自費で普及した。最近は、がんゲノムプロファイリング(CGP)検査が保険診療に導入され、遺伝性腫瘍の診断がより複雑化している。CGP検査により、遺伝性腫瘍の可能性が二次的所見として示唆され、シングルサイト検査などの遺伝学的検査による診断が検討される。しかし、遺伝性腫瘍の確定診断に必要な遺伝学的検査は依然として保険適用外である。実臨床では、がん予防の観点から遺伝性腫瘍患者やその血縁者に対する遺伝学的検査が重要視されているが、保険適用の遅れが課題である。本稿では、遺伝性腫瘍の確定診断と保険適用の現状、及びその課題について概説し、教育的意義も含めて考察する。(本原稿の内容は2024年8月現在のものである。)

著者関連情報
© 2025 日本遺伝子診療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top