2025 年 43 巻 2 号 p. 17-23
概要:近年の医療環境の変化は,婦人科腫瘍専門医の育成とキャリア形成に大きな影響を与えている.特に,働き方改革関連法の施行や医療制度改革により,婦人科腫瘍専門医を目指す若手医師の減少や既存婦人科腫瘍専門医のモチベーション低下が懸念されている.日本婦人科腫瘍学会若手ワーキンググループは,全国から集まった若手婦人科腫瘍専門医や修練医が自由に意見交換し,キャリア形成や婦人科腫瘍分野の将来について議論することを目的として,「第1回婦人科腫瘍の未来を考える会~Winter Gathering~」を2024年1月27日から28日に岩手県八幡平市で開催した.本プログラムはリトリート形式を採用し,アンケートでは95%の参加者が高い満足度を示し,継続開催を希望した.
このプログラムを通じて若手医師間のネットワーク形成や新しい関係の構築が確認された.また,得られた知見を活かして,日本婦人科腫瘍学会(JSGO)は若手医師の育成支援をさらに進め,他学会との連携を強化し婦人科腫瘍分野全体の活性化につなげていく.