2025 年 41 巻 2 号 p. 2
腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)では、腟内に挿入した腸ベラの押し込みの強さ・角度の調整や膀胱剥離の終点の目安であるAa点の内診などが十分な剥離操作の完遂に重要である。術者がこれを適宜行うことで適切な操作・評価が可能となるが、ロボット支援下腹腔鏡下仙骨腟固定術(RSC)では術者は術野から離れたコンソールで操作しているため、この重要な操作を第2助手に依存することとなることが現実的だと思われる。術者の的確な口頭指示が必要となるが、教育施設などでは第2助手は初期研修医などが担当していることも多く、例えばAa点の内診などは信頼度が低くなってしまい、結果的に不十分な剥離で終了となってしまう症例もあると思われる。
我々は上記のRSCの弱点を克服するために、膀胱剥離の終点の目印としてぺアン鉗子でAa点を挟鉗・把持し、これを第2助手に適宜動かしてもらいメルクマールとして膀胱剥離を行うことで、第2助手が誰であっても術者はコンソールから動くことなく、十分な膀胱剥離を行うことが可能となると考えた。また、LSCと同様に腸ベラの挿入や気膀胱なども併用している。
剥離の終点を第2助手の触覚ではなく、全員でモニターで共有可能な視覚的な目標とすることで、十分な膀胱剥離を完遂することができると思われる。