図学研究
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補間に用いる三角形要素の種類に着目した直接入射光の照度分布の精度の検討
佐藤 洋鈴木 広隆Meika Iwata MONTEIRO
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キーワード: 照度分布, 誤差, 補間
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2002 年 36 巻 Supplement 号 p. 45-48

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抄録

コンピュータグラフィクス技術の発達により、写真的現実性の高い画像を手に入れることが可能になった。しかし、これらの画像と実空間を比較すると、大きな差異が感じられることが少なくない。本研究ではこれらの原因として印象や雰囲気に影響を与える輝度分布の誤差に着目し、光源の種類 (点光源、線光源、面光源) 、光源高さ、補間に用いる要素 (Bilinear要素、Lagrange要素) を組み合わせ、直接光による照度分布の誤差の評価を行った。分析は、要素内の誤差率分布をアニメーションとして表現する定性的分析と、誤差率の絶対値の最大値、平均値、標準偏差を求めて検討を行う定量的分析の二通りの方法で行った。双方の分析において、光源の種類、光源の高さによる影響は小さく、要素の種類によって異なる傾向が得られた。定性的分析の結果、要素を光源直下から水平に移動していく過程で、それぞれの要素について、誤差率の分布の形状や最大誤差率が現れる位置が異なることが分かった。また、定量的分析では、誤差率の絶対値の最大値、平均値、標準偏差がともにLagrange要素の方が優れており、要素を構成する節点の数による計算機負荷の違いを考慮しても、Lagrange要素が誤差の低減に有効である可能性が得られた。

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