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日本集中治療医学会雑誌
Vol. 21 (2014) No. 3 p. 235-242

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http://doi.org/10.3918/jsicm.21.235

総説

Hydroxyethyl starch(HES)は国際的にもっとも使われている人工膠質液である。これまで低分子HES製剤は腎傷害や血小板・凝固機能異常を起こしにくいとされてきたが,最近になってその考えを覆す臨床研究が相次いで発表された。特に敗血症患者に対する6%HES(130/0.4)の投与はそれらのリスクを上げることが示された。周術期での6%HES(130/0.4)の使用と腎傷害・出血のリスクとの関連は,Boldtの捏造事件の影響もあり判断が難しくなっている。2012年現在,本邦で使用できるのは6%HES(70/0.5)だけであるが,その有効性や副作用を検証した臨床研究は非常に少ない。周術期における6%HES(70/0.5)の使用では腎傷害や出血リスクの心配はないと報告されているが,敗血症における安全性は保証されておらず,使用にあたっては注意が必要である。

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