日本集中治療医学会雑誌
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総 説
本邦における臓器提供の変遷
横田 裕行
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2022 年 29 巻 Supplement2 号 p. S3-S7

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抄録

1997年10月に「臓器の移植に関する法律」(臓器移植法)が施行され,本邦においても脳死下臓器提供が可能となった。13年後の2010年には法律が改正され,法的に脳死と診断された小児の臓器提供や,臓器提供に関する本人意思が不明な場合には家族の同意にて脳死下臓器提供が可能となった。その結果,最近は脳死下臓器提供が毎年増加する傾向がみられ,2019年には年間97件となった。しかし,臓器提供施設にとっては様々な負担が存在していることも課題であり,家族に対する臓器提供の選択肢の提示を躊躇する背景となっている。患者や家族の臓器提供に関する意思を叶えるためにも,このような課題を解決していくことが必要と考える。本稿では臓器提供に係る医療スタッフの理解を深めるために,本邦における臓器提供体制が現在に至った経緯を振り返り,その課題と解決法についても述べることにする。

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© 2022 日本集中治療医学会
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