抄録
本論文は、2010年の8週間の番組表データを用い、地上放送局とBSデジタル放送局のジャンル別番組編成を経済学の視点から分析したものである。分析の結果、NHKの地上総合チャンネルと在京キー局間、地上放送局とBSデジタル放送局間で重視する番組ジャンルが異なること、NHKのBSデジタル放送の各チャンネルは差別化されているが、3チャンネル全体では番組ジャンルの放送時間が平準化されていることが確認された。また、テレビ東京とBSジャパンを除く資本関係がある在京キー局とBSデジタル放送局間において、同じ時間帯で同じジャンルの番組が放送されるケースは非常にないことが明らかになった。