情報通信学会誌
論文
OTT音声通話サービスをめぐる参入障壁の分析
日本市場の例
実積 寿也
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33 巻 (2015-2016) 1 号 p. 1-13

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抄録

ブロードバンドの普及と情報通信技術(ICT)の発達により、通信・放送分野にネットワーク設備を保有しない事業形態(Over-The-Top、OTT)が生まれ、最近では、最も基本的な電気通信サービスである音声通話サービスへの進出が観察される。こういったOTT 音声通話サービスの普及は、消費者にとって選択肢の拡大をもたらすと同時に、より安価なユニバーサルサービスの実現を可能にすることで社会的コストを低減する効果が期待できる。そのため、当該事業形態の展開になんらかの制度的障害が存在するのであれば、それは政策介入の対象として検討の俎上にのせることが望ましい。本稿は、OTT 音声通話サービスをめぐる政策議論のベースとなる基礎的事実を解明することを目的として2014 年に実施したアンケート調査の分析結果を用いて、接続条件にかかる事業者間交渉の促進や実効品質測定が当該事業の振興に不可欠であることを明らかにする。

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