農業農村工学会論文集
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研究論文
水深の浅い水理条件における流水熱利用時の配管の違いによる熱交換特性
三木 昂史石井 雅久後藤 眞宏高杉 真司舘野 正之
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2024 年 92 巻 2 号 p. I_269-I_280

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抄録

著者らは,農業用水路の流水を対象にヒートポンプによる熱利用について研究に取り組み,既報では,室内試験により,水路内の水温が高いほど,熱交換器の熱通過率やヒートポンプの熱交換量,ヒートポンプシステムのエネルギー消費効率(SCOP)が高くなることを明らかにしてきた.本研究では,農業用水路で起こりうる水理条件に対応したヒートポンプシステムの構築を目的として,流速と水深に着目し,水深が0.23 m以上0.50 m未満の水路の流水を熱源にした実規模の模型実験を実施し,熱交換器の熱交換特性やSCOPを評価した.実験結果から,流速0.50〜0.90 m・s-1の比較的速い条件下で,流速が0.20 m・s-1速くなる毎に熱通過率は約5%増加すること,空気中に熱交換器が露出すると熱通過率,熱交換量およびSCOPが低下すること,並列配管の方が熱交換量は高くなることが明らかになった.

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© 2024 公益社団法人 農業農村工学会
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