4種類の土壌を用いた土性別検討および4種類の土壌管理別にみた土地利用別検討をもとにして, クラストが形成された土壌の表層の性質を比較した。その結果, 次の3種類の形態が認められた。
(1)沈澱クラスト:最表層とその下層との間の団粒率, 比表面積とK含有量に差がみられる。
(2)衝潅クラスト:団粒率とK含有量に差がみられる。
(3)化学クラスト:K含有量のみに差がみられる。
また, 土壌侵食因子の中では, 分散率がクラストと高い相関を示した。したがって, 土壌の最表層とその下層の間の団粒率, 比表面積, K含有量に, 分散率を対比して, クラストの形態を知ることができることがわかった。