流れの基本現象をMaxwell体とみなし, 構造破壊によって生じる軟化を考慮に入れたレオロジーモデルを提案した。そして, このモデルに基づく解析結果と実験結果を対応させて, モンモリロナイト-水系のシキソトロピー的性質および流動特性の濃度依存性について検討した。試料の濃度はシキソトロピー現象を規定する主要なファクターであり, 濃度の増加はシキソトロピー的軟化を増大させる。流動現象は, 構造破壊によるシキソトロピー的軟化と粘弾性的性質の両者が複合して起こっているとみられる。そして, この両者の性質の程度の差は, 試料濃度によって大きく異なることが, 提案されたレオロジーモデルによって無理なく説明された。