抄録
軟弱粘土地盤地帯での埋設管路の不同沈下や掘削水路の崩壊は, 地盤の高圧縮性と軟弱性に起因し, とくに軟弱な地盤深さ2~3mに施工される管路水路に問題が多い。
浅層改良のためセメント系改良材について室内と現地施工でその特性を検討した。(1) 改良土に強度差はあるが改良効果は認められること,(2) 現地強度は室内試験強度の60%程度,(3) 改良地盤を均質化するには配合率6%以上が必要,(4) 変形係数は自然地盤土の5~8倍,(5) 引張り強度は圧縮強度の1/5~1/6程度等が判明した。
これらの結果を踏まえ, その特性値を考慮して, 矢板を使用しない管路の埋設や道路と水路の併設地区の地盤改良に適用し, 現地で良好な結果を得た。