1994 年 1994 巻 173 号 p. 111-126,a3
水理学における2成層密度流の研究のうち,開水路の漸変狭搾部を越える流れの解析について,これまでの成果を包括整理し,感潮河川等への適用に関する展望を述べる.
狭搾部には,水路幅の漸縮・漸拡,水路底の盛り上がり(漸変堰),および両者の組合せの3種類があり,各流況には,上・下層の流向が同じ流れと正逆の流れとがある.
各流況の密度界面形成と特異点発生の水理機構を解析手法(最小化法,固有関数法,関数化法)ごとに概観論述し,各研究の特徴と今後の展開等を考察した.