抄録
小型のコンクリート構造物に対する温度ひびわれ制御についての重要度は近年増している. 温度ひびわれの現象は構造物の構造形式, 配合, 施工, 養生, 気象条件などが複雑にまた複合的に影響して発生している. 特に小型構造物の場合は外部環境条件の影響を顕著に受けるために, 構造物の寸法, 形状によって内部温度変化は著しく変化する.
そこで本論では構造物寸法の違いによる内部温度の変化を調べるために, 寸法をかえた3種類の立方体供試体を作製し, 内部温度を実測して考察した. また, さまざまな構造形式のコンクリート構造物を想定して解析し, 形状, 寸法の違いが, 内部温度に与える影響を考察した.