寒冷地における高炉セメントコンクリートの使用に当たっての資料を得ることを目的として, 低温期の強度発現性状, 脱型時期および凍結融解抵抗性について検討した.
その結果, 圧縮強度に及ぼす影響は, 初期材令では養生温度>スラグ粉末度>早強セメントの順に大きく, 中・長期材令ではスラグ粉末度>養生温度>早強セメントの順に大きいことが明らかとなり, 脱型時期の遅れを改善するためには, 養生温度を20℃程度まで高く設定し, スラグの粉末度を6,000cm2/g以上とすることが効果的であった. また, 高炉セメントコンクリートの凍結融解抵抗性についても問題はなかった.