農業土木学会論文集
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広がりをもった湧水に対する遮断層工法の効果について
農地における湧水処理工法に関する研究 (II)
加藤 幸長谷部 次郎角野 三好
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1997 年 1997 巻 188 号 p. 197-203,a1

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抄録
湧水個所に対して遮断層を設置する場合の任意性を考慮し, 広がりをもった湧水に対する湧水処理工法の効果を, 有限要素法による二次元定常流解析から検討した. その結果, 湧水個所の状態が地下水位に及ぼす影響が明らかとなった. 具体的には, 湧水個所の中心部のポテンシャル値が, 自由水面に大きく影響することがわかった. また, 遮断層の設置効果は, 遮断率が20%以上になった場合から顕著となり, 湧水個所の半分以上が遮断層に覆われていれば, 完全に覆われた場合と同等の効果が期待できる. さらに, 湧水個所が暗渠間のある特定の位置にあれば, 工法の効果がもっとも低下するという結果が得られた.
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© 社団法人 農業農村工学会
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