流水音の心理イメージ空間を構成する主要な評価軸とその音響因子を明らかにするため、10種類の流水音を84名の被験者に聞かせて評価させる官能検査と流水音の音響解析を行った。その結果、(1) 流水音の心理イメージ構造は、静動性と旋律性という2つの音響評価軸によって構成された心理イメージ空間で表現できること、(2) 静動性の音響因子はサウンドレベルであり、旋律性の音響因子はスペクトル包絡であること、(3) 周波数帯域の中で、500Hz~4kHzの音圧レベルが100Hz~300Hzの音圧レベルと比較して強調された流水音は、高音性の流れとして認知されること、等を明らかにした。