情報知識学会誌
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データの味わい方 “Solving the Mysteries of the Solid Elements”[1]からの気付き
岩田 修一
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2020 年 30 巻 3 号 p. 401-402

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抄録

 データの時代と言われるようになってから久しいが、多種多様なデータの意味を味わい尽くし、それまで見えていなかった包括的な原理の発見につながった事例にお目にかかることは少なくなってきた。普遍性の高い原理に基づく高速計算、自動化された実験設備と機械学習を戦略的に活用したハイスループット手法、そして大量のデータと複雑系の類似性に依拠したスマートなアプローチに圧倒されて、データを眺めながら考えることを楽しむThink Slowの旗色は芳しくない。何か大切なコトを忘れてしまっているのではないだろうか?そのように感じていた時に固体元素に潜むミステリーの探索の経緯をまとめたThink Slowの楽しさ満載の書籍に出会ったので、以下、データの味わい方と題して内容を紹介したい。

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