情報知識学会誌
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未来で「歴史」にするために:コロナ禍におけるデジタルパブリックヒストリー
菊池 信彦
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2021 年 30 巻 4 号 p. 419-426

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抄録

 新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)の流行で社会は大きく変わりつつある.アフターコロナの学術研究分野はどのように変わるのか,そしてオープンサイエンスはどのような変化を遂げるのか.筆者に課せられた課題は,歴史研究者としての立場から,この問題に関わるような実践活動を報告することである.そこで本稿では,コロナ禍における歴史学にとってのオープンサイエンスに関わるような話題について,筆者自身が関わった2つの事例を論じる.1つ目は,筆者が中心に進めているデジタルアーカイブプロジェクト「コロナアーカイブ@関西大学」について.2つ目は,歴史学関係論文のオープンアクセス化に関する日本歴史学協会若手研究者問題特別委員会の対応についてである.これらを通じて,コロナ禍が,歴史学にとってのオープンサイエンスに対して与えた影響について,アフターコロナという未来に示しておきたい.

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