炎症
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アルミノプロフェンの腎機能に及ぼす影響
インドメタシンとの比較クロスオーバー法多施設協同試験
柏崎 禎夫斉藤 栄造Shoichiro IrimajiriMitsuhiro KawagoeToru AkaboshiYasuo MatsuokaMasako HaraShinichi KawaiAkio YoshiiTerufumi Fukui
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1993 年 13 巻 4 号 p. 345-353

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抄録

非ステロイド性抗炎症薬alminoprofenの腎に及ぼす影響についてindomethacinを対照薬に用いて比較検討した.対象はdefinite以上の慢性関節リウマチの女性入院患者24例である.試験方法は, 非盲検比較クロスオーバー法多施設協同試験で, 投与期間を2週間として, alminoprofen1日600mg, indomethacin1日75mgを各1週間ずつ経口投与した.結果は, 尿中6-keto PGFおよびPGE2量にalminoprofenは影響を及ぼさなかったが, indomethacinは有意に抑制した.BUNはalminoprofen群では影響を及ぼさなかったが, indomethacin群では有意の上昇を認めた.血清クレアチニンクリアランスは, 両薬物とも投与前とくらべて変動がみられなかった.
以上の結果より, alminoprofenは腎機能に対する影響がきわめて少ない薬物であると考えられた.

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