保険学雑誌
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「保険契約法の現代化と保険事業」―平成19年度大会共通論題―
保険契約法の現代化と保険事業
―保険法現代化が損害保険実務に与える影響―
吉澤 卓哉
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2007 年 2007 巻 599 号 p. 599_137-599_156

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抄録
保険法現代化に関する損害保険関連の論点のうち,中間試案までに充分には議論されていないと思われる3点を取り上げる。第1に,定額保険に現物給付方式を導入することを検討しているが,保険としての内在的制約や損害填補保険の現物給付との相違について論議が不十分である。第2に,告知義務制度の大幅な改定が検討されているが,経済学からの理論的・実証的な研究・検討が事前に必要である。第3に,片面的強行規定の適用除外に関しては,保険契約者の属性の観点からの適用除外と,リスクの属性の観点からの適用除外に分けて,さらに議論を深めるべきである。
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© 2007 日本保険学会
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