抄録
現行の生命保険募集人に対する業界共通の教育制度は,各「課程」と「継続教育」の二つのプログラムで構成されている。各「課程」は,生命保険募集人として必要な「一般課程試験(生命保険募集人登録)」から始まり「専門課程」「応用課程」「大学課程」へと習得内容が高度化するもので,「継続教育制度」は全ての生命保険募集人が毎年履修することが義務付けられている。また,生命保険事業の健全な運営に資するため,内勤向けの「生命保険講座」,「生命保険支払専門士」試験を設けている。わが国の生命保険事業は100年を超えて成長してきたが,今日の体系は,その間の社会経済情勢の激動と生命保険各社の事業運営の変遷,および社会的な要請と契約者保護等に資する関連法制の充実に応じて内容・運営が整備され高度化がはかられてきた。土台となる「業界共通の教育諸制度」と,「各社独自の教育カリキュラム」は,今後も業界の健全な発展を下支えする両輪だと確信している。