抄録
損保総研は60余年にわたり,損保業界の新人教育として本科講座を提供している。時代の変化や損保業界の大きな変革が本科講座運営にも影響しており,特に1996年の保険の自由化以降,受講者数の減少が続いている。とはいえ,損保総研の使命としての損保業界人への知識・知見提供の重要性は変わっておらず,本科講座は各方面の講師と損保各社の理解と支援に支えられ,継続している。
知識・知見の面では,自由化の影響等で受講者の専門分野の理論学習のレベルが全体的に低下しており,業界に必要な専門学習を引続き提供していくことが課題である。受講者の学習環境や業界動向を踏まえて,より教育ニーズに合わせた教育を提供していかねばならない。