保険学雑誌
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生命保険募集人に関する新たな基準による推計
小山 浩一
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2019 年 2019 巻 646 号 p. 646_21-646_38

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抄録

生命保険販売チャネルに関する俯瞰的分類は「営業職員代理店使用人」である。これに対して損害保険では 「専属—乗合 」と 「専業—副業 」による 区分が行われている。

生命保険販売チャネルについても 「専業—副業 」を区分した上で 「専業の中での営業職員と代理店使用人」間関係を検討する必要がある。本稿は以上の観点から「専業—副業」による保険募集従事者の区分別推計を経済センサスデータの利用により行った。推計の結果,専業生命保険募集従事者は,平成11~28年で見た場合,就業者人口の0.58%程度で安定している。同時に専業従事者における営業職員比率は低下している。都道府県別にみた場合,営業職員比率の高い地域では,保険媒介代理業小規模事業所での従業者比率が高く常用雇用者比率が低い。営業職員比率の低い地域では,保険媒介代理業大規模事業所での従業者比率が高く,常用雇用者比率が高い。後者において営業職員から代理店使用人への移行が進んだ可能性を確認できる。

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© 2019 日本保険学会
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