日本関節病学会誌
Online ISSN : 1884-9067
Print ISSN : 1883-2873
ISSN-L : 1883-2873
第47回会長推薦論文
Oxford UKAにおいて年齢が術後短期臨床成績および術中キネマティクスに及ぼす影響
川口 航平乾 洋武冨 修治山神 良太高木 健太郎鹿毛 智文鮫島 慎田中 栄
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 39 巻 2 号 p. 99-104

詳細
抄録

はじめに : 人工膝関節手術は増加しており, 同様に若年者に対する人工膝関節手術も増加している。しかしTKAでは手術時の年齢が低いと術後主観的臨床成績は低くなると報告されている。一方UKAでは, 手術時の年齢の術後臨床成績に対する影響はコンセンサスを得られていない。また同様に, 手術時年齢の術中キネマティクスに対する影響も不明である。本研究の目的はUKAの術後臨床成績と術中キネマティクスに対する手術時年齢の与える影響を明らかにすることである。

方法 : 2012年9月から2017年10月に変形性膝関節症または大腿骨内顆骨壊死に対してOxford UKAを行った症例で, ナビゲーションを用いて術中動態計測を行い, かつ術後2年以上の臨床成績の評価が可能であった111膝 (平均71.9歳, 女性75膝, 男性36膝) を対象とした。年齢の影響を検討するために70歳以下のY群 (45膝) と70歳を越えるO群 (66膝) に分類し, 術後臨床成績として術後2年での膝関節可動域, KOOS, Knee Society function scoreを2群で比較した。また術中キネマティクスとしてナビゲーションで計測した膝伸展から屈曲時の大腿骨に対する脛骨の術中回旋角度, および術中mobileベアリングの後方移動量も両群で比較した。

結果 : 術後臨床成績ではknee society function score Y群88.9, O群80.9, KOOSのADLの項目ではY群89.0, O群83.1, Sportsの項目でY群65.0, O群54.3と活動度に関連する項目でY群が高値であった, その他の術後臨床成績の項目では有意差がなかった。術中キネマティクスにおいては, 術中脛骨回旋角度はY群14.2°内旋, O群9.7°内旋と有意差があった, ベアリング後方移動量には差はなかった。

結論 : Oxford UKAにおいては手術時の年齢が若年であっても, 術後臨床成績は良好であった。また膝屈曲動作時の術中脛骨回旋キネマティクスにおいては若年のほうが脛骨内旋量は大きかった。

著者関連情報
© 2020 日本関節病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top