抄録
浮き石河床をモデル化し、3段階の流れの条件を提供する人工基質(コンクリートブロック)を上流域早瀬に設置し、付着したユスリカ幼虫を面タイプ別に採集した。得られた種数・個体数はいずれも間隙面で有意に大きかった。群集序列化手法として冗長性分析(RDA)を適用した結果、34種中29種の分布が間隙面に偏る傾向を示し、そのうちナガレユスリカ属の4種を含む合計9種については有意であった。一方、その他5種の分布は空洞面・露出面に偏る傾向を示し、付着面に種間差がみられた。間隙面では落葉落枝が滞留しやすく、露出面では付着藻類量が大きくなることと、幼虫の摂食様式との対応がその一因と考えられる。