抄録
土壌や陸水のAlは,Al3+のほか各種の有機・無機錯体として存在し,その化学形態に応じて溶解度や毒性が変化する。そのため、Al形態に関する情報はAlの動態や生物影響を考えるうえで重要で、特に酸性化した環境の研究には不可欠である。日本では,植物根に与えるAl毒性の評価を目的とした土壌溶液の研究が数例存在するのみであり,渓流水などの研究はほとんど行われていない。我が国でも生態系の潜在的な酸性化が危惧されているので、土壌や渓流水中のAlの形態を早急に明らかにする必要がある。本研究では,新潟県三面川水系における渓流水中のAlの形態別分布と地質の関係を明らかにすることを目的とした。