抄録
有害な水中有機物の処理が急務となっており、自然環境中や上下水道の処理場において二酸化チタン光触媒による水中有機物の処理法の開発が急速に進んでいる。しかしながら、適応した光触媒材料の性能評価については必ずしも十分ではないのが現状である。 そこで、標準物質として構造中に塩素イオンを含有する有機化合物を用い、対象とする光触媒材料による分解処理を行い、この有機化合物が光触媒によって分解するのに伴い遊離する塩素イオンの量によって、対象とした光触媒材料の性能を評価する方法を検討した。その結果、この方法が性能評価法として有効であることが分かった。