抄録
長野県南部の山間にある深見池は、夏期成層期に長期にわたり停滞する湖で、古くから陸水学的な調査が行われてきた。しかし、そこに生息するフサカについて十分な調査はなされていないので、フサカの日周変動と食性について調査した。2003年6月21日10時から22日10時まで、2時間おきに各層(1m間隔)のフサカの分布を調べた。従来知られているように、昼間は無酸素層である底層に生息し、夜間には動物プランクトンを捕食する為表層に浮遊することが確認できた。特に、昼間におけるフサカの分布は、4mと7m付近の二つにピークがあることが明らかとなった。更に、実験室において、24時間の間におけるフサカの食性も観察した。