抄録
三面川の水質環境データの収集及びサケ科魚類の稚魚と底生生物・底質・付着物の採取を行った。稚魚の流域内分布を明らかにし、食物網の各段階での炭素と窒素同位体比を分析する。また河川支流や渓流河川での自然個体群と人工個体群の割合と個体群密度を流域単位で明らかにし、自然個体群の割合を推定する。同時に、渓流河川や湧水地点から採水してpH・段階的酸緩衝能を測定する。降雨・流出・湧水など水文過程を解析する重要なパラメータである水の酸素・水素同位対比を測定する。それら水質環境データをGISデータと関連させて解析し、小流域単位でサケ科魚類の分布を左右している要因を総合的に解明する。