日本陸水学会 講演要旨集
日本陸水学会第68回大会 岡山大会
セッションID: 1B14
会議情報

バイカル湖の湖底堆積物中の有機成分によるグローバルな長期環境変動の解析
*井上 源喜高松 信樹河合 崇欣
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
 バイカルドリリングプロジェクトで掘削されたBDP96およびBDP98堆積物コア中の有機成分を指標として,過去1200万年間のグローバルな環境変動を推定した.生物生産量は短期間(約1200年)で大きく変動することが判明した.生物生産量は過去1200万年前から現世に向かって大きく減少し,グローバルな寒冷化に対応する.生物生産量の多い時期は,外来性有機物の寄与が多く温暖・湿潤な気候と推定される.寒冷化によりバイカル湖流域では,広葉樹から針葉樹への遷移があったことが示唆された.湖底は過去1200万年前から750万年前に向かって還元的になり,その後は酸化的状態に移行したものと推定される.
著者関連情報
© 2003 日本陸水学会
前の記事 次の記事
feedback
Top